雑談

エレベーター

行きたい階数のボタンを押す。扉が閉まってほんの少しだけ重力が強くなる。10秒ぐらい経つと扉が開いて、扉が閉まる前の景色とは違う景色が目の前にあらわれる。 幼いころのぼくは、それをまるでそれを幼稚園で詠み聞かせられた絵本や紙芝居のように不思議…

教室の右端のトモカちゃん

中学時代、トモカちゃんという女の子がいた。ほかの子と大きく変わらない背丈でショートヘアの痩せた女の子だった。ぼくは中学3年間、そのトモカちゃんとは1回しか同じクラスになったことがなく、それは中学2年生のときであったが、生徒数が多い中学校だ…

エピソードがない

ぼくはほかのひとに話すエピソードがないタイプの人間だ。友達との雑談とか会社の飲み会とかで、話題が振られて自分のターンになった時に話すあれのことである。多くのひとは場にいるほかのひとが耳を傾けたくなる楽しいエピソードのひとつやふたつは持って…